高畑勲展in三重県総合博物館MieMu DRIVER'S REPORT
今日は三重県津市にあります、三重県総合博物館MieMuにお邪魔しました。
第34回企画展・特別展「高畑勲展 日本のアニメーションに遺したもの」が開催されています。
高畑勲は現在の三重県伊勢市に生まれ、幼い頃は三重県津市で過ごした三重ゆかりの映画人です。
今回は、絵を描かない高畑の「演出」に注目し、絵コンテ、レイアウト、背景画など多数の資料を紹介しながらその多角的な作品世界の秘密に迫ります。
例えばテレビで放映されたアルプスの少女ハイジや赤毛のアンの名作シリーズがあります。これらは海外が舞台ですが、日常生活を丹念に描き出す手法を取り入れ、豊かな人間ドラマの形を完成させています。これらの作品の絵コンテなどのメモから、宮崎駿や、以前三重県総合博物館で企画展を実施された近藤喜文らとのチームワークにより、どのように作り上げたかを楽しむことができます。
アルプスの少女ハイジ、最初は三つ編みの少女の予定だったそうですが、「この年齢の子が自分で三つ編みできるかな?おじいさんが結んでくれるのかな?」など色々考えられて、ショートカットのような髪型になったそうです!
よりリアリティを求めて作られたということが資料からわかってとっても面白いですよ。
日本を舞台にした作品もあります。
スタジオジブリで製作した日本を舞台にした映画「火垂るの墓」や「平成狸合戦ぽんぽこ」があります。
これらの映画では日本の戦中・戦後の歴史を再考するような作品で日本の風土や庶民生活のリアリティーを表現しています。
私は今まで物語のみを楽しんでいましたが、物語ができた背景や絵の描かれ方など細かいところにも注目して作品を見直してみたいなと思いました。
企画展・特別展「高畑勲展」は9月18日(月)まで開催中です。
休館日は毎週月曜ですが、祝日の7月17日と9月18日は開館、7月18日が休館です。
詳しくは三重県総合博物館MieMuのホームページをご覧くださいね。
お話いただいた中村さんありがとうございました。
薬真寺伽帆
※放送後1週間お聴きいただけます。
◆高畑勲展
◇三重県総合博物館 MieMu
◇三重県津市一身田上津部田3060