『まさか、ゆずなから恋愛相談受けるとはね。あんたも成長したねぇ』
恋愛に疎かった私は、親友の宏美に電話で相談に乗ってもらっている。
『ゆずなを好きな男がバトってる。しかも、その一人が和也ってことでしょ？』
『和也にも同情するわ。１０年以上も片思いしきて、いきなり現れた男に横取りされようとしてるんだもん。』
『え？１０年以上？』
『あんたって、どこまで鈍感なのやら…横で見てきたこっちは、ずっとヤキモキしてたってのに！』
『う…すみません…』
『で、ゆずなの気持ちは？』
『私は…分からない…』
『わからないって…和也の言葉聞いて、泣いちゃったんでしょ？』
『そう、、だけど…自分でも何でか、わかんないの…』
『ぁあ！もう！いい？あんたは和也の言葉を聞いて、嬉しくて泣いたの！あんたもずっと和也のこと好きだったってこと！』
『遠回しの惚気け電話に付き合ってられない！切るよ！』
電話を一方的に切った後、宏美から『お幸せに』とハート付きのスタンプが来た。
『そんな簡単な話じゃないんだけどなぁ』一人呟きながらスマホを眺めていると、今度は大前さんからLINEが来た。
『今度の土曜日、二人で、なばなの里のイルミネーション見に行こうよ』
小一時間悩んだ後、意を決して、『OK』とスタンプで返事をした。

ラジオネーム 九田  蘭（くだ  らん） さんの作品

次回の２ワードは「クリスマス」「約束」です。第8話お待ちしています。
ラスト2話ですよ！
是非、300字くらいでお願いします。

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