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直球勝負!大澤広樹

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『タジマくん お疲れさま』 日々

ドラゴンズ田島慎二選手、13年間のプロ野球選手生活お疲れさまでした。きょうの登板とセレモニーをもってプロ野球選手・田島慎二はピリオドとなりましたが、田島選手の対戦相手がベイスターズ京田陽太選手だったり、次に登板したのが祖父江大輔選手であったり、一瞬一瞬がとても大切な、感慨深い試合でした。

一年目から大活躍だった田島選手ですが、初めて話した時のこととか、例えば春季キャンプでの印象とか、まったく覚えていません。なんとなく話しかけやすい、こちらを受け入れてくれる器の大きさが、田島選手にはあったのでしょう。



先日、あれこれと思い出話をしていました。田島選手は1年目から大活躍でしたが、2年目は50試合に登板しているものの、5勝10敗防御率4.76。先発にも挑戦していました。いや、挑戦というよりも、2軍で気分転換に長いイニングを投げてみようとなり、やってみたら結果が出て、そのまま急に一軍で先発登板することになったとか、ああ、そんなこともあったなぁ、いま思うとなんで2年目、3年目はあんなに苦しんだのだろう、とか、そんな話をしていました。

わたしが引退する選手によくぶつける質問は「ピークはいつだったと思うか」。田島選手は2017年ごろだと即答しました。前年の2016年は開幕27試合連続登板無失点のプロ野球新記録を達成、そして17年は34セーブ。まさに「タジ魔神」の活躍でした。

以降は怪我との戦いです。ちなみにことしは右肩が「若かったら手術していた」ような状態で、痛み止めの薬や注射でごまかしながら投げ続けました。そして夏、もう一軍は厳しいと悟った田島選手は、井上一樹2軍監督に話しました。「もう僕はいいですから、若手選手に投げさせてあげてください」。腹を括った瞬間でした。しかし、井上2軍監督はそれを認めませんでした。「タジを試合で使うか使わないかはオレが決めること。だから、投げてくれ。若手選手たちに、タジが投げているところを見せてやってくれ」と。もう一度と気合いを入れ直し、田島選手は最後まで投げ続けました。後半戦、田島選手は連投を含めて12試合に登板しました。今季の2軍での成績、31試合に登板し防御率1.88。わたしが偉そうにいうものでもないですが、本当によく頑張りました。後輩たちがきっと、その姿を見て感じてくれているはずです。

2014年12月。川井雄太選手(当時)の結婚披露宴。気持ちよくB'z「ultra soul」を歌い終えた大野雄大選手。わたしが司会者として披露宴を進めていると、田島選手がわたしの元にやってきました。「大澤さん、披露宴の時間はまだありますか? 大野さんがもう一曲歌いたいと言ってます」。押し気味の進行だったので丁重にお断りしました(笑い)。あれだけいろいろ話を聞かせていただいてきた田島選手ですが、なぜか一番よく覚えているのはこの会話です。大野選手を中心に、ドラゴンズ投手陣の一体感みたいなものをすごく感じた瞬間だったからかもしれません。



前にもこのブログに書きましたが、田島選手がいたらビールかけ、めちゃくちゃ盛り上がっただろうなぁ…。彼の現役中に、優勝できなかったことが残念でなりません。同じような思いをわたしは大野雄大選手や祖父江大輔選手に抱いています(大野選手は一年目に優勝していますが、中心選手としては未経験ということです)。2人がビールを浴び、涙を流し、そこにどんな形であれ田島選手が加わって抱き合っているところを見たいです。

田島選手、お疲れさまでした。本当にいろんな場面で助けてもらい、笑わせてもらいました。ありがとう。これからもよろしくお願いいたします。

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