『ラスト実況』 日々
わたしの2024年シーズンのプロ野球実況担当が、きょうで終了しました。「営業局 第一営業部」所属のアナウンサーとして最初から迎えた、初めてのシーズンが終わりました。
10試合。かつて年間20数試合をしゃべっていたと思うと寂しいですが、いまの「兼」という立場ではそれくらいが妥当なのかなとも思います。いろいろと考えることが多かった1年(シーズン?)でした。
あと「老い」との戦いもあります。老眼でスコアボードや手元の資料、選手名鑑を読むことが難しくなり、反応が鈍ったこと。また、きょうの放送でも山本昌さんが1イニング前に話題にした近本選手(阪神)の名前が、次のイニングで話を広げようと思ったときに名前がすぐに出てこなかったこと。放送で喋ることが減り、滑舌が甘くなってきたこと。
あれこれ書いていると「そんなレベルだったら辞めた方がいいんじゃないか」と言われても仕方がありません(笑い)。
でも一方で、10試合しかないのだから大切に放送しようという意識がとても強くなりました。きょうのようにワンサイドゲームになっても、気持ちを切らすことなく最後まで喋れたことはちょっと自分でも驚きました。また、取材をしたいとき、特にナゴヤ球場へ取材に行ったときには、絶対に時間を無駄にしないんだという思いで仕事をしています。いつでも取材に行ける立場ではもうありません。
「営業職」と「アナウンサー職」の兼務。1年3カ月経ちましたが「どちらもやってやる」という思いに陰りはありません。今季の野球実況は終わりましたが、また合間を見つけて、担当記者が少ない日に潜り込んで、ネタをつかんできます。来年の自分のために。