『信頼と、開き直りと』 日々
会社に戻ってきました。
中日松坂大輔選手の3勝目、
高橋周平選手の3点本塁打などなど、
見どころいっぱいの試合でした。
よかったよかった。
ただ、
ただ私は試合とは別で
心の底から「無事に放送が終わってよかった」と思っています。
きのう午後から喉の調子が良くありませんでした。
ときどき、
声がかすれてしまうのです。
私は昨年5月、
野球中継中に声が出なくなってしまい、
試合途中で交代した経験があります。
あの時に似た、
喉の感覚でした。
「事前に告げて交代してもらおうか」と
それこそ眠れないくらい悩みました。
朝、子どもを保育園に送った後、
かかりつけの病院に行きました。
実況担当当日に行ったのは初めてです。
喉の状態が良くないときにお願いしている
ステロイド注射を打ちました。
ナゴヤドームにいてもなるべく人と話さず、
ミキサー(音声担当者)とは綿密にマイクテストを行い、
スコア担当の森アナとディレクターには
もしかしたら交代してもらうことになるかもしれませんと伝えておきました。
薬を飲んで、
なんどもなんどもうがいをし、
試合開始を迎えました。
「できるだけ試合時間が短いと助かるんだけど…」と思っていましたが、
その願いかなわず(笑い)。
でも、なんとかだましだましで9回、3時間46分、
喋り切ることができました。
「やったぞ~」と大きな声を出したいくらい。
出してはいけないけど。
ミキサー君は「僕はもう2回の段階で、これは大丈夫だと思っていましたよ」と。
私、毎イニング、ミキサー君に確認していましたから、
鬱陶しかったでしょう(笑い)。
隣に森アナが座っていたことも、
「いつでも代わってもらえるわ!」と割り切れて安心しました。
いま、聴きなおすとやはりちょっとかすれていますが、
なんとか気づかれない程度かな?とも思っています。
やっと眠れます。
…
試合前、妻からLINEが届きました。
「命を取られることはないっ! いつも通りで」。
周りへの信頼と、開き直り。
みんな、ありがとう。