『人には事情がある』 日々
中日対広島、
鈴木翔太選手が好投、
もしかして無安打無得点試合があるかも…
と期待させてくれるほどでした。
きょうも大勢のカープファンがスタンドを埋めていましたが、
堂々たるピッチング。
6月1日、福岡ヤフオクドームでのソフトバンク対中日の時も
私は思いました。
「追い込まれてから鈴木選手は強い」と。
あの時は吉見、大野選手でソフトバンクに圧倒され連敗し、
これは3連敗か…という雰囲気の中で、
8回途中1失点。
きょうも前回の登板で「強制送還」となってしまった広島相手に、
2軍から上がってきて即好投。
森監督が
「2軍に落ちてそのままの投手が多い中で、すぐに結果を出してすぐにいい投球を見せるやつが好きだ」
という通り、
鈴木選手が「強さ」を見せてくれました。
しかし12回引き分け、
優勝マジックナンバー33が灯りました。
森監督のご家族に不幸があったことは試合前に知りました。
そして試合中に球団から公式に発表がありました。
試合後、
森監督はその件についても
ギリギリの精神状態の中、
私たち報道陣に話してくれました。
私は『ガッツナイター』の中で監督のコメントをお伝えできなかった際には
Twitterでツイートするようにしているのですが、
きょうは試合についてのコメント部分だけにしました。
20年間、ドラゴンズの取材をしてきましたが、
こんな気分で球場を後にしたことはありません。
作家・伊集院静の文章に
「他人の抱える事情は、当人以外の人には想像がつかぬものがある…人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている」
という一節があり、
そうだよな~わかるわかる、
と、数年前にメモしていました。
そしてまさにきょう、
その一節が思い出されました。