『代走・鈴木尚広の恐怖』 日々
きょうの新聞の報道に驚きました。
「尚広引退!」(スポーツ報知)。
大学時代からずっと見てきた
巨人・高橋由伸選手(現監督)の現役最終打席が
中途半端な空振り三振で、
とても悲しかった。
そして鈴木尚広選手の現役最終代走が
CS第1ステージの第3戦でのけん制死。
ヨシノブのときと同じ悲しみと寂しさが胸に去来しました。
あのプレーが20年間の現役生活最後のプレーになるとは…。
盗塁成功率が200盗塁以上の選手でトップに立つ(8割2分9厘)、
それは素晴らしい数字です。
ただ、中日投手陣に聞いた「鈴木選手の怖さ」は盗塁ではありません。
鈴木選手が代走で一塁に立つと、
「とにかくうっとうしい」のです。
走ってくるかもしれない、
打者に集中できない、
投球が単調になってしまう、
そして痛打される。
盗塁の数よりも、
鈴木選手の凄さは「走られるかも…」と投手に与える、
数字に表れない「恐怖感」なのです。
これだけ「うっとうしい代走」は、
プロの世界でも多くはありません。
いや、鈴木選手が随一だったでしょう。
共通の知人を介して
鈴木選手と初めて食事をしたのは
2008年4月。
あれから8年が経ち、
オールスターゲームに出場し、
本を出版するほどのプレーヤーになった鈴木選手ですが、
いまでも球場で私の姿を見つけると
必ず「神の足・鈴木尚広」が走り寄ってきてあいさつしてくれます。
9月、
ナゴヤドームで、引き際についてちょっと話をしました。
「もう38ですから、そろそろうっとうしがられているかもしれません(笑い)。でも、40まではなんとか頑張りたいですね」。
そんなことを話していた鈴木選手ですから、
私は引退などもうちょっと先の話かと思っていました。
だから、
今朝の報道には本当に驚き、そして悲しく寂しくなりました。
先日、ブログに書いたように中日・吉見選手からは
ひしひしと「プロ」を感じます。
そして巨人・鈴木選手もやはり本物の「プロ」です。
引退するとは本当に残念です。
そんなことならグラウンドで一緒に写真を撮りたかった(苦笑い)。
♪走れ走れ走れ 誰よりも速く スタートスタート尚広 稲妻継承~
お疲れさん!タカヒロ!