『2死からとは言うけれど』 日々
美空ひばりさんの名曲『柔』の歌詞に、
「勝つと思うな、思えば負けよ」という一節があります。
これは、
吉田兼好『徒然草』に出てくる双六の名人の言葉、
「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり」が
基になっていると言われています。
私は競馬が好きですから、
いい言葉だなと思い、
以前から好んで口にしているのですが、
それにしても…。
勝ったと思っていました…。
9回2死無走者、
3対1で中日がリード、
アウトあとひとつ、
投手は福谷選手。
「野球は2アウトから」と言いますが、
ほとんどの場合、
2アウトから何もなく終わります。
しかも、抑え投手が投げている9回です。
にもかかわらず、
DeNA関根選手の逆転2点二塁打を含む
5連打、1四球。
「野球は2アウトから」が起こってしまいました。
「もう大丈夫だろう、勝つだろう」と私たちに思わせた、
福谷選手の実力はもちろん認めるところ。
きょうの悔しさは今後晴らしてくれることでしょう。
そして、
こんな怖いことが起こる場面で何年も投げ続けてきた
岩瀬仁紀選手の偉大さを改めて感じた9回の逆転劇でした。