スタンダード・ドラゴンズ Bonsoir
みなさん、こんにちは・ボンジュール こんばんは・ボンソワール、東海ラジオの
北山です。
桜の花が咲き、雪解け水の小川がせせらぎ、菜の花・たけのこ・山菜など苦味の
ある野菜がとってもおいしい季節になりました、ですね。
3月30日、いよいよプロ野球2012シーズンが開幕いたしました。
高木・ジョイナス・ドラゴンズ、ん~、最高のスタートをきりましたですね。
「 四月は 残酷な季節である 」 なんて言葉が確かどこかにありましたが、
なんとなくそんな気がしていたドンクサイ巨人をお気去りにして、他球団に
残酷なまでの強さをみせつけ圧倒する4月にしようではあ~りませんか。
キャンプからこのかた、今年のドラゴンズの話題・注目・脚光を集めたのは
なんといっても、高木監督と権藤コーチの、あの「オールウェイズの夕日」時代に
活躍していた古希コンビ。いやいやそのユニフォーム姿のかっこいいこと決まってる
こと、またそのコメントのなんとも味わい深いこと。
まさに 「 茶味・滋味 掬すべし 」 ですね。
そして選手では、山本昌投手と山崎選手のベテラン不惑コンビ。
ご両人ともマスコミへのリップサービスもふんだんに、ほんとにこのオフのドラゴンズのステージを、大いに彩ってくれました。そして実力通りの結果を開幕三連戦で
みごとにだしてくれました。甘露、甘露。
また、シーズンが始まってもつきないドラゴンズのファンサービス。
こちらも選手の皆さんが労を惜しまずで、もう当たり前、それこそ 「ふつーです」の
おもむきで続いていますね。まさに 「ファンと共に」の有言実行 すばらしい。
で、キイワードは、古希コンビ・不惑コンビのベテランの魅力と
ファンサービスの日常風景、
はい、つまり、これ 、いずれも、< コーレイカ > のパワー てことですな。
ん?・・・ごめんなさい。
恒例化したファンサービス、サイン会。
それにしてもキャンプでは文字どおり二六時中といっていいぐらいに行われておりました。
なかでもすさまじかったのは、そう、高木監督です。
キャンプで球団幹部の井出さんと少し話をしたのですが、
「 監督は、ほら、短気だからね。
窓から外を見て、色紙を抱えてファンの皆さんがたくさん待っているのを見ると、
もう、我慢ができなくなって、
『ちょっと、行ってくるは』 て、すぐ 自分から飛び出して行っちゃうんだよ。
こっちが、監督ちょっと練習も見て下さいよ、て云いたくなっちゃうくらいに。」
すごいですね。
ファンがじっと待っている姿に耐えられなくなる。
ならば、オレが出て行って即応えてあげよう。
年金問題も、この方ならすぐに何とかしてくれたのでは、と思わせるほどの、
いい意味での、せっかち・短気・我慢ならね~ 気質なのですね。
ほんと、頭が下がりました。
誰に聞いても、「せっかち」 というのが高木監督について出てくる言葉なのですが、
でも、開幕の3月30日、試合前の監督の様子は違っていましたね。
前回、92年~95年の時には、「監督さん、よーく動きまわるな~」という印象でしたよ。
タオルを頭にまいてナゴヤ球場ベンチ前のグラウンドに自らホースを手にして
水撒きをするは、
外野のスタンドに行って球拾いをするは、
気が付けば内野の客席からバッティング練習を見ているは、で
一時もじっとしていない、あっちこっち丁稚で動きまわっていらっしゃる監督さんという
イメージでした。
しかし、今回はさすがにおちついたもの。
外野で全選手を待ち受けて、ひとりひとりに握手をして声をかけ、
「これなら、選手も、緊張のなかで、ほっとするだろうな」と思わせるマイナスイオンな
柔和な笑顔で、どっしりとナインを迎え入れていらっしゃいました。
「 欲するところに従って 矩をこえず 」
監督さんを見ながら、なんだかそんな言葉が浮かんできた開幕戦の私でございました。
監督さん、短気な割には、勝利のスタンドへのあいさつは、
ゆったり、じっくり、余韻を楽しむように、たっぷりと笑顔で
ファンの方々に、愛情いっぱいに応えていらっしゃいますね。
はい、どちらかというと、 気が短いだけに、 ここは、
「 せっかちの中心で愛をさけぶ 」 ですよ。・・・ むむ、ごめんなさい。
由紀さおりさんが世界的な人気、とのことですが、
みなさん、ご存知でしょうか? あの トニー・ベネットが静かなる人気をはくしていることを。
トニー・ベネット。 アルバムの帯にこうあります。
『 オシャレ・ゴージャス・スタイリッシュ。アメリカ・エンターテイメント、
ショービジネス界の最高峰、宇宙一権威のある歌手。
大人の夜を彩る素敵なスタンダードナンバー 』
私もこの冬、トニー・ベネットの一枚のアルバムにぞっこんになってひたりました。
「トニー・ベネット ビル・エバンス」
その一曲目のファースト・フレーズのエレガントたるや!
「 ヤ~ング ア~ンド フ~リッシュ・・・」 もう たまらん!
これを歌といわずして、何を歌というのだろうか!
もう、まさに、 こりゃ~ほんまに 宇宙一やで~ と叫びたくなる。
ぼかぁ、生まれてきてよかった。
これが、ほんとにそう感じさせる歌声なのです。もう、ほんまにほんまやからね~これ。
1926年生まれ、ということですから、今年で86歳。
何事も 「本物」 「一流」 「最高峰」 と呼ばれるものは かくも凄いものなのですね。
このアルバムは1975年のものなのですが、2011年の 「デュエッツ Ⅱ」で
全米ナンバーワン獲得と、静かなるどころか、華々しく、堂々たる現役のスーパースターでありつづけているのです。
こちらは、申し訳ありません、会社のレコード室にあったものを聴いたのですが、やはり、
ん~、ぼかぁ、生きていてよかたぁ~。
で、音楽のくわしいことは私にはわかりませんが、トニー・ベネットを聴いていて
感じるのは、英語ができない私にも、歌詞がわかりやすいということなのです。
なんとなく、部分部分の言葉と、歌声のニュアンス・フィーリング、ピアノと歌とのイントネーションで
この歌はこんなことを云っているんだろうな、ということが分かる気がしてくる。
ひとこと一言が、とっても丁寧に大切に表現されているからでしょう。
「本物」 「一流」 「最高峰」は、誰にでも 「わかりやすい」 ということなのですね。
誰にでも理解できるシンプルなもの。
ほんとうの凄さというのは、たぶん、そういうものなのでしょうね。
今年のドラゴンズ、このトニー・ベネットについての魅力と、ちょっとどこかかぶりませんか?
それは、高木監督と権藤コーチの古希コンビのかもしだす滔滔とした大きさ、
そして、山本昌さん、山崎さん、谷繁さんら、不惑のベテランたちからにじみ出る
懐の深さ。
そう、これは 「 スタンダードの魅力 」 なんじゃないでしょうか。
開幕好スタートをきった高木・ジョイナス・ドラゴンズ、
スタンダード・ソングにある、誰もが安心して、親密に、わかりやすく、そして
ぬくもりがあり、しかも、一筋縄ではいかない本物の、一流の、最高峰のプロの
技が凝縮されている、そんなドラゴンズになった気がするのです。
なんて、ね、どーなんでしょ。
開幕の試合前、
チアドラとの記念撮影で、女の子達と垣根なく、親しく話している監督の姿を見て
私はふと、こう思った。
「こりゃー、ベネットじゃなく、
フランク・チアドラ・・・
だったかなぁ~」 と。
.
シーズンがはじまりました。
また、おめにかかります。
今回はこのへんで。
しょーもないこといいで、しっつれいしました。
アデュー、東海ラジオ 北山でした。