谷さんのマグカップ 定期列車
このマグカップを使い始めて9年。
きっかけは自分の結婚式でした。
「律儀に私があげたマグカップを欠けても使っとる」
とスピーチする、当時上司だった蟹江篤子アナ。
入社以来、カップを割ったお詫びにともらった白いマグカップを
口元が欠けても使っていました。
新婚旅行から帰ってきて手渡されたのが今の緑のカップ。
変哲のない形ですがしっくりと手になじみます。
贈り主は、件のスピーチを聞いていた谷川明美アナでした。
彼女が病に斃れたのは4年後。
7月14日は今年と同じ土曜日でした。
「土曜スタイル!」の本番直後に聞いた一報に
しばらく立ち上がることができませんでした。
報道番組をともに作り、豪快に酒を酌み交わす。
硬軟自在、ピンで光りペアを引き立てる喋りの味は、
それこそ上質な酒のようでありました。
そんな思い出を好きだったワイン片手に語った先週末。
あれから5年、歳の上では追いつきました。
「40代、これからが愉しくなる」
谷さん、その言葉が本当か確かめてみます。