ニュースな沖縄 定期列車
沖縄本島の北端から那覇に引き返す。
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2012年3月13日(火)
まず立ち寄ったのは今から106年前、1906年に開設された「奥共同店」。
地元住民が資金を出し合い、食料品や生活必需品を共同購入する店舗だ。
生活協同組合の原型のようなものであり、沖縄に数ある共同店の第1号である。
宮脇俊三著「ローカルバスの終点へ」にも記されており、今回訪れる動機となった。
生鮮食品、飲料、菓子、文具、化粧品、衣類など品揃えはコンビニとスーパーの中間。
“日本初のコンビニ”と称して珍重する向きもあるようだ。
おむつは1枚35円でバラ売りされており、急な“漏れ”を救った。
日本一早く収穫される地元特産の茶「おくみどり」のスペースが大きい。
国道58号起点到達証明書もあるほか、外にはガソリンスタンドも設置されている。
店の人によると、かつては出資に伴う配当もあったとのこと。
現在は普通の店に近い形態で運営されているが、過疎化で経営は苦しいという。
沖縄本島最北端の地、辺戸岬(へどみさき)。
鹿児島県最南端の与論島が肉眼で見える場所だ。
「祖国復帰闘争碑」の前で写真に納まるのはアメリカ海兵隊員とその彼女。
休暇を取って沖縄じゅうを回ってきたが「ここの景色が最も素晴らしい」と話す。
彼らは沖縄がたどった歴史をどれくらい知っているのだろうか。
岬から気になるものが見えたので5分ほど車を走らせた。
ヤンバルクイナ展望台。
喉もとの窓まで階段を上ると、汗を吹き飛ばす海風が涼しい。
殺風景なコンクリートの壁に響く風の音に、奇妙な味わいがあった。
一気に南下し、東海岸へ。ここは…
名護市辺野古。
諸問題の起点である。
キャンプシュワブの入口は厳重で人の気配がない。
カーステレオをAFN(旧FEN)に合わせてみる。
洋楽の合間にごきげんに喋る2人の男性。
北朝鮮情勢について話しているようだ。
ラジオといえばラジオ沖縄で昼1時に放送している「方言ニュース」。
長老とおぼしき“先生”が沖縄ことばでニュースを読むが英語以上に聴き取れない。
どうやら「東日本大震災」の「被災地」で「BEGIN」が「復興ライブ」をしたらしい。
さらに那覇を目指し南下。
米軍普天間飛行場。
辺野古より人や車の出入りが激しい。
フェンス一枚で住宅地と隣り合わせである。
「愛知」という地名とも隣り合わせである。
ニュースが少し身近になった気がした。
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