終了 定期列車
深夜番組「キカナイデ!」。
改編発表があったその日に、
改編より一週早く終わりました。
どの番組よりも早い終了。
いかにもキカナイデらしいですね。
5年半ぶりの深夜枠は、期待と危惧の中のスタート。
“業界の裏側を聞く”コーナーをメインに進めてきました。
これが思いのほか面白い!
やっぱり基本は“人に会う”ことですね。
今までは“どう発信するか”ばかり考えてきましたが、
そのぶん“どう受信するか”まで頭が回っていませんでした。
“話し上手は聴き上手”。喋り手として当然のことも忘れていました。
ここのところできなかったフリートークにもじっくり取り組めました。
深夜には“トークの基本”がぎっしり詰まっています。
わずか半年間でしたが、育ててもらった時間帯に帰ってきて
いろんなことを再確認、再発見、再学習できました。
新しいリスナーや懐かしいリスナーにも会えました。
「またいつかどこかで…そんな確証のないことは言いたくない」
かつて務めた深夜番組の最終回でこう吼えたことがあります。
その気持ちは今も変わっていません。
どんな番組も一期一会、毎回が最終回です。
奇しくも最終回当日は改編発表の日。
主役の多くは60代。
ラジオやテレビで第一線を張ってきただけに、
表情もいきいきとしていました。
翻って自分はどうか。
彼らが自分の歳だったころに比べると、
明らかに技量や経験が足りない気がします。
焦ることはないのかもしれませんが、
歳相応になるのを待つ余裕もありません。
このままでいいのか。
このままでいられるのか。
レジェンドたちに敬意を表しながら、
重い問いを突きつけられているようです。
ジタバタもがいたり、息をひそめたり。
まだまだ研鑚を重ねなくてはいけません。
確証のない“いつかどこかで”を、
待つのではなく呼び込むために。