たま魂 定期列車
●緊急告知●
6月28日(日) 音博は11時開幕!!
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6月22日、和歌山電鐵の
「たま駅長」が旅立ちました。
6年前、一度会いに行ったことがあります。
2009年3月20日。
和歌山駅から30分、終点の貴志駅はこの賑わい!
改札横の「駅長室」は立錐の余地もありません。
こんな注意書きまでありました。
駅長室のデザインを手がけたのは水戸岡鋭治さん。
JR九州「ななつ星」などですっかりおなじみですよね。
翌2010年、この駅長室があった旧駅舎は取り壊され、
水戸岡デザインによる猫型駅舎に建て替えられました。
1999年生まれ、雌の三毛猫のたま駅長。
当初は貴志駅の売店で飼われる“駅のアイドル”でした。
路線廃止や住処の危機を乗り越え、2006年駅長に就任。
以来、県内外からたま駅長見たさにファンが殺到!
ツアーコース組み入れやグッズ販売の増加などで、
和歌山県に年間11億円の経済効果をもたらすほど。
全国に動物駅長ブームも巻き起こしました。
その後駅長から「スーパー駅長」「ウルトラ駅長」に昇格。
さらには「社長代理」にまで出世を遂げました。
最初はおとなしかったというたま駅長。
地位が猫を育てるのか、堂々たる昼寝っぷりです。
報酬はキャットフード1年分。
「客招き」の役割を十二分に果たすたま駅長にさらなるご褒美が。
それは前代未聞、駅長室を備えた車両「たま電車」。
「駅長室」はもちろん、
遊びごころ猫ごころ満載の車内です。
デザインはもちろん水戸岡鋭治さん。
イラストも自作。
デザインを全てイラストで起こすのが水戸岡さんの特徴です。
「たま駅長」は動物による鉄道おこし、町おこしの手本に。
沿線に目立った観光地のなかった和歌山電鐵でしたが、
乗ってたま駅長に会いに行くこと自体が観光になりました。
1989年、JR九州「ゆふいんの森」をプロデュースし
列車そのものを観光地化した水戸岡さんならではの発想。
「低予算で上質なものを作る」
「沿線住民や利用者に愛されるものづくり」
「鉄道ファン以外にも魅力を発信する」
鉄道の公共性と日常性を維持しつつ、
一見さんにも楽しめる空間づくりの哲学が生きています。
6月28日には「社葬」が行われるたま駅長。
たま駅長は旅立っても、
「たま魂」は息づいています。