19950117-20150117 定期列車
阪神淡路大震災から20年。
「つい最近」と「ふた昔」が交錯する。
犠牲者6434人。
数字よりも一つひとつの名前が説得力を持つ。
写真は2010年。
実は5年間神戸を訪れていない。
故郷大阪から見ても神戸は遠い。
同級生が命を落とし、親戚も被災した。
テレビで見た高速道路倒壊現場にも立った。
ぐしゃぐしゃの家々やビルも目の当たりにした。
なのに現実感が胸に迫らなかった。
そして音の記憶がほとんどない。
大学卒業を控え、春から名古屋ゆきが決まっていた。
大混乱のスケジュールと引越しのドタバタ。
そんなことも記憶のあいまいさに拍車をかけたのだろう。
そそくさと地元を後にした後ろめたさと、
いざというときに伝えねばという使命。
20年経った今も二つの思いが同居する。
時間の経過に抗いながら。
「つい最近」を教訓に。
「ふた昔」を進化に。
記憶と事実を伝えることはできるだろうか。
まだまだ自問の日は続く。