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ゲンカレチ 専務車掌 源石和輝

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三文オペラを今池で 定期列車

2月27日、名古屋市千種文化小劇場で行われた
「劇音楽 オルケスタ・リブレ plays 三文オペラ」を鑑賞しました。


ブレヒトの戯曲「三文オペラ」が大変身!
「あまちゃん」で知られるドラマー芳垣安洋さん率いる10人のジャズバンド、
元たまの柳原陽一郎さんが翻訳も手がけた歌、大橋一三さんのひとり芝居、
今年真打昇進を控える講談師神田京子さんの縦横無尽の語りが、
芝居でもコンサートでもミュージカルでもない
全く新しい感覚のエンタテインメントを創り出しました。

円形ステージ中央の柳原さんを芳垣さんのバンドが車座に囲み、
12時の位置に神田さん、6時の位置に大橋さんという大胆な配置。



ドラムやパーカッション周りにある数々の楽器。
「言葉を超越するメロディを」芳垣さんの思いが詰まっていました。


90年前に書かれた「貧乏人のためのオペラ」。
「現代にも通じるものがある」と神田さんが話したとおり、
胸がすく思いだったり身につまされる思いだったり。

出演者がみな貧乏人でありながら悪人。
そこに思い当たる節があるからこそ共感するのでしょう。
「自分がすべて正しい。だから相手を正す」
どこか息苦しい今の風潮に冷水を浴びせる意味では痛快でした。


神田京子さん(左)、芳垣安洋さん(右)と。

ステージ狭しと駆け回り、語り、演じ、舞い、歌う。
講談の枠にとどまらないことで講談師としての輝きを放った神田さん。
うっとりするほどカッコいいドラムで戯曲の世界を表現しながら、
出演者や観客をも芝居に欠かせない存在として“演出”した芳垣さん。

エンタテインメントの新しさに必死に食らいつきながら、
「これは本能に訴えかける総合芸術だ」と感じ入りました。
大好きな街、今池でこのような体験ができたこともまたうれしいものです。

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