四十二歳の春だから 定期列車
節分なのだ。接吻ではないのだ。
本厄なのだ。蒟蒻ではないのだ。
マキ寿司はママが作ったのだ。
蒟蒻は入ってないのだ。
鰯の頭はちんちんじゃないのだ。
ハジメはムスコの名前じゃないのだ。
前厄に続いて笠寺に行ったのだ。
雪が降るほど寒いから行列は反対の賛成なのだ。
でも恵方の去年と違って行列はなかったのだ。
青鬼市長も赤鬼知事も来なかったのだ。
センキョはなかったのだ。
みんなゲンキンなのだ。
それにしても節分が立春の前夜祭なのに、
節分の前夜祭はなんだか不思議なのだ。
顔がやたら白いのはなんだか不気味なのだ。
翌朝のモルゲン!!は鬼になったのだ。
内なる鬼を追い出そうと思ったが、
番組がつまらなくなるのでやめたのだ。
だから心を鬼にするのだ。
これでいいのだ。
亀渕です。 定期列車
「亀渕ですぅ。いろいろすみません」
小学5年に始まった深夜ラジオ習慣は中学に入りさらにエスカレート。
「鶴光のオールナイトニッポン」を土曜日に聴くようになったのはこの頃であった。
「つるこーでおま」「わんばんこ」「乳頭の色は?」「えーかー、えーのんかー」などの名言。
お○こ、お○○こと聴こえる洋楽を集めたコーナー「この歌はこんな風に聴こえる」は毎週録音した。
耳で筆おろしされるという感覚は今の中坊には分かるまい。
分からなくていいのだ。今は他にもいい方法がある。ラジオ人としては悔しいけれど。
さて、エロばかりが語られる同番組だが、
全編にわたって大人が全力でバカをやることこそ真骨頂であった。
それは深夜ラジオ全般に言えることであったが。
弟子の笑福亭学光が街頭で強面のオッサンに不条理なインタビューをしたり、
旬を過ぎたアイドル3人に「トリオ・ザ・ゴミ」と名づけて扱き使ったり、
過去の番組で発せられた名言をジングルにして会話の合間に挟んだり。
「おねえちゃんのうそつき!」「何を言うとんねんおまえ!」「田舎もん!」
その中の一つが冒頭の「亀渕ですぅ。いろいろすみません」であった。
聴きはじめはどんな脈絡で流れているのか分からないし、そもそも亀渕って誰?
編成部長らしいことは分かったが、中学生に放送局の編成などちんぷんかんぷん。
初期のオールナイトニッポンのDJだったなんて生まれる前の話だ。
それでも聴いているうちにラジオの歴史や仕組みを知り、やがて自分も身を投じる。
2004年のフジテレビ株式をめぐるライブドア問題。
ニッポン放送の社長として連日登場したのが、他ならぬ亀渕昭信氏だった。
「『いろいろすみません』の人が社長に!」それが第一印象。
アナウンサーやディレクターが放送局の社長になる例は、実はそれほど多くない。
その後退社した亀渕氏はNHKラジオで番組を始める。
去年から放送されている「にっぽん全国ラジオめぐり」は、
全国の民放ラジオ局の名物番組を紹介する異色のプログラムだ。
「NHKにそれをやられてはたまらない」そういう番組をNHKはよくやる。
「民放は何をやっているのか」そういう思いもこみ上げる。
しかも最初に聴いたのがCBC「つボイノリオの聞けば聞くほど」。
鶴光テイストを公共放送でなんてやりすぎだ(ほめことば)
名古屋の番組が取り上げられるなんて光栄だ(やせがまん)
取り上げられるような番組を作らねば(むねのうち)
そして亀渕さんは東海ラジオにやってきた。
「聞いてみやーち」の取材と出演のために。
のりかえ≫そのときの様子
千載一遇のチャンスとばかりスタジオへ。
ついに話す機会を得た。
亀渕さんとディレクターの入江たのしさん。
入江さんは「中島みゆきのオールナイトニッポン」や
「デーモン小暮のオールナイトニッポン」でディレクターを務め、
「サタデー・ウェイティング・バー"AVANTI"」を20年、
「にっぽん全国ラジオめぐり」では亀渕さんとタッグを組んでいる。
ラジオで聴いたあの人にラジオの現場で会えるのは、ラジオ人として冥利に尽きる。
亀渕さんと話しての印象。若い!
見た目、感覚、語りのテンポすべてにおいて。
そしてラジオ観。
「朝の番組やってるの?大変だけどチャンスだからね」
「同年代に聴いてもらおう」
「若い人を巻き込もう」
「書くことと写真を撮ることを覚えなさい。どこでもやっていける」
ラジオの今を楽しみながら、ラジオの将来には漠然とした不安を抱いていた。
活性化や世代交代が進まぬ現状にどこかイライラもしていた。
だから会って話したいと思った。
ところがどうだ。70歳の大先輩に若さが及ばない。原因は我にあり、だ。
もちろん話して不安やイライラが払拭できたわけではない。
ただこの刺激が更なる研鑽を促したのは確かだ。
早速メールで礼を述べた。
返事はすぐに来た。
「健康第一で、楽しい放送、送り出してください。
あなたが楽しいと思うこと、目指してくださいね。
先程は、先輩面して偉そうなことを言って失礼したこと、お許しください」
いえこちらこそ。
「亀渕さん。いろいろすみません」
磨 定期列車
いまさらですが、書き初めしました。
のりかえ≫「モルゲン!!」1月4日放送
仕事に趣味に己を磨き、
摩擦を恐れず、
魔が差そうとも、
脳内麻薬をドバドバ出して、
うまく運べば一世風靡…
と麿は思うでおじゃる。
部首はあさかんむりというそうです。
鉄の絆 定期列車
趣味が高じて去年(2011年)参加した、杉ちゃん&鉄平のクラシックアルバム
「電クラ3~線路は続くよどこまでも~」
ご案内≫CD店クラシックコーナー/Amazonなどで購入可
鉄道や旅にまつわる音楽で日本一周、というコンセプト。
向谷実さん、中川家礼二さんなど鉄道趣味人も、演奏や語りで多数参加しています。
源石は「組曲『汽車ぽっぽ』~音鉄の旅 東海三県ぶらり旅」で車掌ナレーションを務めました。
のりかえ≫レコーディング秘話
7月10日にはリニア・鉄道館開館後初のイベントとしてミニコンサート、トークショーを開催。
杉ちゃん&鉄平、リニア館の天野副館長とともに、趣味と実益が両立する至福のときを過ごしました。
さて今年に入って1月5日、名古屋の鉄道趣味人が集う新年会が催されました。
のりかえ≫第一回鉄飲み会
「鉄新年会」の音頭を取ったのは杉ちゃんこと名古屋出身のピアニスト、杉浦哲郎さん。
音楽家、芸人、写真家、鉄道会社、車両会社、放送局など
職業や業界の垣根を越えて酒を酌み交わし、説明不要の鉄道トークに花を咲かせる。
時を忘れ、話の中身を忘れ、帰りの下車駅を忘れるひとときでした。
鉄の絆を広げ、深める…趣味の醍醐味はそこにあります。