夏の旅 どうってこともないけどさ・・・
8月8日から、家族4人で広島、出雲大社をめぐる2泊3日のドライブ旅に出ました。
9日には平和記念公園を訪れました。子供達それぞれに少しは何かを感じたようです。これから価値観をつくるのに意義のある見聞になれば、連れてきた甲斐があります。
私が学生の頃もそうでしたが、近現代史の授業が駆け足で済まされているのも、広島を訪ねた理由です。基本的な知識を欠いたまま、偏ったネット言説や本に煽られてしまう風潮に恐ろしさを感じています。書物からの知識も大切ですが、出来事があった地で感じることは大切だと思います。
87年に大学の政治学ゼミで、韓国研修に行きました。韓流ブームどころか、知っている歌手といえばチョウ・ヨンピルぐらいの時代。あちらの学生達と飲み語り合い、もっとわだかまりなく付き合えるといいねという思いを共有できました。その一方で、親族を日本軍に殺された学生や、街角でおじいさんに日本語で罵倒されたりもしました。また板門店で北朝鮮兵を真近にして分断の現実を感じ、民主化を求める学生デモに巻き込まれ催涙ガスを浴びて、居合わせた韓国人学生に助けられたこともありました。まさに学校でスルーされがちな歴史を体感したのです。私の価値観を支えている体験です。
戦争を煽るような無責任な週刊誌の見出しが目に付くなか、冷静にしっかりと過去を知ろうとする。今だからこそ大切なことだと思うのです。
もちろん、シリアスな事を考えてばかりの家族旅行ではありませんよ。美味しいものを食べて、のんびりする。縁結びの神様である出雲大社で、娘の嫁入りを想像して、複雑な切ない気持ちになったりもしました。
しかしやはりロングドライブはしんどかったなぁ。